
長野県上田市で、明治時代から100年以上もの間、庶民に愛され続けてきた「みすゞ飴」というお菓子があります。
私はこのお菓子を、知人にいただくまで知りませんでした。長野県の知人が、私への手土産として持ってきてくれたのです。家に帰っていただいた菓子折りの蓋を開けてみると、和紙に包まれた飴が、一粒一粒和紙に包まれきれいに整列して並んでいる様子に感動しました。印字は「みすゞ飴」。その愛らしい名前にも胸がキュンとなりました。
そして、実際に食べてみると、どこか懐かしい?そんな昔懐かしい味がするのです。グミのようでゼリーのような、あるいは寒天で固めたような、噛むほどに「ふにゃふにゃ」としていて、とてもおいしい飴です。まるでフルーツそのものを食べているかのように楽しめます。
「この飴の魅力は何だろう?」あまりにおいしくて大切にいただいたのですが、自分でも詳しく調べてみたくなり、今回、その実食の記録とともにご紹介することにいたしました。私が撮影した実際の写真と、その時の感動をイラストに描き起こしたものを添えて、実食レビューをお届けします。

農家の渾身の作物、お米から生まれた『みすゞ飴』

この愛らしい「みすゞ飴」の歴史を調べたところ、地元の方々の努力によって誕生したことがわかりました。
その始まりは、明治時代に信州を襲った大水害にまで遡ります。洪水によって大量のお米が水に浸かってしまいました。食用として売ることができず、農家の方々が途方に暮れているところ、五代目当主・飯島新三郎氏が、お米を捨てるのではなく「何かに活用できないだろうか?」と考え、水飴に加工する術を思いついたのです。
そして、この水飴に信州の豊かな恵みである果実を組み合わせることで誕生したのが、「みすゞ飴」の原型です。
破棄されるはずだった、農家の方が心を込めて作ったお米になんとか光を当てるために誕生したという、感動のストーリーがあったのです。「みすゞ飴」という名前は、信州の国の枕詞である「みすゞかる」に由来しているそうです。
信州から生まれた飴『全6種類』の奇跡

「みすゞ飴」は、あんず、梅、三宝柑、ぶどう、もも、りんごの全6種類からなる、美しい色とりどりのラインナップで構成されていま。
なんと驚くべきことに、着色料や香料は一切使用されてないと言うことです。
信州は寒暖の差が激しく、果物がとても美味しく育つ土地です。完熟した信州の果実が、飴の風味を最大限に引き出しています。例えば三宝柑は、柑橘の爽やかな風味が際立ちます。これらすべてが自然の香りであるということが大きな特徴です。まさに、果実が持っているおいしさをすべて飴の中に閉じ込めたかのようです。
飯島商店では、明治時代から「銅釜」で丹念に飴を練り上げてきました。毎日変わる気温や湿度、そして自然の果物の状態に合わせて、火加減や練り具合を確認しながら、職人の確かな技術によって商品が作り上げられています。現代では機械による大量生産が当たり前になっていますが、この丁寧な手作業こそが、みすゞ飴の素朴な味わいに反映されていると言えるでしょう。
最初から最後まで、職人の丹念な手作業が生み出した逸品

みすゞ飴を一口噛んだ途端に感じる「ムチっ」とした弾力は、水飴と寒天の絶妙なバランスから生まれているそうです。そして、この飴の表面を包む薄いオブラートは、わずか0.02ミリという繊細な厚みしかありません。これを熟練の職人たちが一枚ずつ丁寧に心を込めて巻き上げているというのには、本当に驚きです
何しろ、この時代に手作業を貫くというのは、人手不足が叫ばれる中で非常に効率の悪い、非効率なことだと言えるかもしれません。
それでも妥協することなく、こだわってこの飴を丁寧に手作業で作り上げている。その職人としての姿勢には、深い感動を覚えました。
すべてがこれほどまでの手作業で行われているとは。しかし、この薄いオブラートが口の中で一瞬にして溶けることがポイントで、オブラートが溶けた後に、果実の味わいが一気に口の中に広がるのです。
『手土産』として愛され続ける理由

「みすゞ飴」は常温でおよそ180日間、実に半年もの長期保存ができるのです。ですから、手土産や贈り物として重宝されますよね。また、これほどの長期保存が可能でありながら「無添加」であるという点も、受け取る側としてはとても嬉しいことだと思います。
そして、このみすゞ飴を一粒ずつ包んでいる趣のある和紙、それら全体を包むお菓子の箱が、高い品格を保っています。だからこそ、やはり様々なシーンで使われるのでしょう。すべての佇まいに100年の歴史が忍ばれます。地元・長野県民が大切な人への手土産として選び、愛し続けてきた理由がここにあります。
みすゞ飴の魅力を深く知るには、長野県上田市にある本店を訪れるのが一番のようです。私はまだ行ったことはありませんが、大正13年に建てられ、国の登録有形文化財にも指定されており、とても趣のある建物のようです。大正浪漫を彷彿とさせる石造りの洋館とのことです。
ブレス(管理人)こちらの飴は、時々またお取り寄せしたくなるんですよね。次回は「みすゞ飴」の歴史とともに歩まれた職人の手仕事に思いを馳せながら、いただきたいと思います。
店舗情報 |みすゞ飴本舗(長野県上田市)
・店名:みすゞ飴本舗 飯島商店(上田本店)
・住所:長野県上田市中央1-1-21
・電話番号:0268-75-7620(公式)
・営業時間:10:00〜18:00
・定休日:基本的に年中無休(12/31午後・1/1は除く)
・アクセス:JR北陸新幹線
・しなの鉄道・上田駅より徒歩約2分
・駐車場:店舗前駐車場はなし、近隣コインパーキング利用
・支払い方法:現金・主要クレジットカード対応(店舗情報に基づく)
・公式サイト:http://www.misuzuame.com
まとめ|『みすゞ飴』100年の歴史を味わう


『みすゞ飴』は、信州長野の魅力が渾身に詰まったお菓子です。
その昔、大きな水害という逆境を乗り越えて、100年以上もの間、添加物に頼らない一本気な作り手の心が現在まで生き続けています。そして、この時代にあっても一粒ずつ手作りで丁寧に作られている重み、職人の想いの深さを感じずにはいられません。



『みすゞ飴』は一度は食べていただきたい、自信を持っておすすめできる逸品です。手土産に喜ばれるのはもちろんですが、ご自身の日常のほっと一息つくおやつとしてもいかがでしょうか?
あわせて読みたい「グルメ記事」
▼【岐阜】和らんは美味い?コスパ最強?|大人が通う創作和食の本音レビュー


▼至福の中で単なるイタリアンを超えた料理たちを体感できます。カジュアルなランチでも大変人気ですが、今回は最上ランクのご褒美お任せランチコースをご紹介します。


▼【食べログ4.0超】江戸町すぎもとの寿司は絶品!|コース内容・値段・満足度まとめ





仕事柄出張に行く先々で見つけた美味しいものを記録しています。ぜひ遊びに来てくださいね。
『心地よいジャーナル♪』









コメント