
東京からもわざわざ足を運ぶ方がいらっしゃると言われる、知る人ぞ知る有名なお寿司屋さんが三重県桑名市にあります。
以前は街のお寿司屋さんとして看板「平和寿司」を掲げていらっしゃったようで、その当時、私はお店の前を通るたびに「このお寿司屋さん、気になるなぁ」と何度も思った記憶があります。
今回、食べログを拝見したところ、なんと!驚異的な『4.0超え』という評価を叩き出していました。
そんな三重県桑名のお寿司屋さん『江戸町 すぎもと』へ、遂に行って参りました。実に予約をしてから半年。
待ちに待った当日を迎えての訪問(2024年12月)の記録になります。
それでは実際に私が夜に食したコース内容と撮影した画像と共にご紹介します。
『ミシュラン星を返上』の噂は本当?

食べ歩きがお好きな方々は、ミシュランガイドを片手に行きたいお店をリストアップされますよね?私は主に『食べログ』を参考に、上位のお店や口コミが気になるお店を、順位に関係なく選んでます。ただ、ミシュランガイドの星付きのお店と聞けば気になります。
『江戸町 すぎもと』は、知人がたびたび通っていたため、「そこまで美味しいのか?」と自分の舌で確かめたくなり、予約を取りました。
元々のお店は、街の中にひっそりと佇む「平和寿司」という、昔ながらの地域密着のお寿司屋さんでした。ミシュランガイドで一つ星を獲得した名誉あるお店です。しかし、親方の杉本大輔さんは、飲食店なら誰もが喉から手が出るほど欲しいはずの一つ星を返上されたというのです。
そうして桑名の江戸町に移転し、新たなスタートを切られました。名前は「江戸町 すぎもと」です。
独自のスタイルと職人のこだわり

ミシュランガイドの星の返上は基本的に自由で、返上理由は「既存の評価に囚われたくない」「お店の方向性を転換したい」といったケースが上げられるようです。
これは私の憶測ですが、「江戸町 すぎもと」の親方、杉本大輔さんは、『常識に囚われない独自スタイルを追求したお寿司の世界』を作り上げたくて、ミシュランガイドという評価を得た前のお店の形を一旦リセットするために返上されたのではないでしょうか?
そう思わせるほど、「江戸町 すぎもと」で食した夜のコースは唯一無二!私にとっては独創的なな寿司の世界観でした。
もちろん卓越した技術がベースにあってのオリジナルです。
場所と、店内空間

JR・近鉄桑名駅から徒歩15〜20分程度、「江戸町」の春日神社前の目と鼻の先ほどの近い距離にお店はあります。貫禄のある表札の奥ののれんをくぐり玄関を開けると、店内に「圧倒的な木曽檜のカウンター」が目に入ってきました。今からお寿司をいただくんだと言う実感と期待で胸が高なりました。
客席は、わずか旧跡のL字のカウンター。調理をする親方の腕さばきをじっくり観察しながら、極上のお寿司を含めたコース料理を味わえます。
息を呑むほど美しい『夜のおまかせコース』の内容

2024年12月、私たちが予約したおまかせコースはおよそ27,000円。お刺身中心の前菜が9品、握り寿司が約13〜15貫、お椀、玉子焼き、デザートという構成でした。
全25〜27品という圧倒的なボリュームと内容に、心もお腹も十二分に満たされました。
私たちはお酒を飲まないため、お寿司のみの注文でした。ですが、隣の席では名だたるワインを何本もオーダーされるお客様方がいらっしゃいました。お酒も嗜むとなれば、私たちが支払った金額の倍以上はかかるのではないでしょうか?
お隣の席のお客様方は、3ヶ月から半年に一度、定期的に「江戸町 すぎもと」を予約して通っていらっしゃるようでした。
これから提供されるお寿司のネタが、一皿一皿丁寧に板箱の中に並べられています。時間をかけて仕込まれた江戸前のネタたちも、美しくその姿を並べていました。

白身魚の卵寄せと銀杏添え

キクラゲともずくの酢の物

炙りガツオのお造り

さわらの西京焼き

マグロの中トロ1巻

鯛の握り、こちらは岩塩でいただきます。

ケンサキイカの握り

ハマチの握り

シマアジの握り

ふと壁を見ると、ため息が出るような美しさ。金箔に桜が描かれていました。

マグロ中トロ握り

コハダの握り

食事をしながら、一流の職人の技術や腕前を間近で見ることこそ、私にとって食べ歩きの何よりの醍醐味です。
ですから、お料理をいただく際はできる限りカウンター席を予約します。高級寿司店は、往々にしてカウンターのみなので嬉しいです。日本料理、フレンチ、イタリアン、中華であっても、私はカウンター越しにその道の一流の職人の技を拝見したいのです。
親方の杉本さんの淡々と料理に注ぐ丁寧な仕事は見ていて心が引き締まりました。私もあのように精魂込めて一つずつの記事を書き上げたいと。
道具がとても美しく並んでいました。カウンターの中の清潔感も大切ですよね。

松阪牛の巻物です。薄い昆布に巻かれていてました。松阪牛の巻物が赤い漆のお盆とのコントラストが芸術的でした。お皿も金箔のあしらい?なんとも素敵な器!

マグロの赤身の握りです。ねっとりとした食感が特徴的でした。

甘エビの握り、新鮮さ1番!

とろとろのマグロの海苔巻き。

シャリのほど良い硬さが良い塩梅!もちろん中に入ったマグロトロは言うことなしです。

お寿司と言えば、お決まりの厚焼き、卵良い甘さでふんわりとした焼き上がり。

お食事の終盤に出されるお椀、海老の頭入りの白味噌のお椀でした。

デザートは三重県の平飼いのたまごでじっくりと固められた卵のプリン。甘く、優しい味わいが口の中に広がりました。
※地元桑名の名物、蛤の前菜がありました。蛤の身が柔らかくて美味!あっという間に食し、うっかり写真に収め忘れました。
ブレス(管理人)言うまでもなく、最後はもうお腹がパンパンでした(笑)
何回でも伺い伺いたくなりますね。季節ごとに予約を取りたくなったほど!しかし、現実的には高価なので普段遣いはできません。たまにの自分へのご褒美ですね。
『江戸前寿司』ならぬ、極上『三重前鮨』


「江戸町すぎもと」の寿司スタイルは、「三重前鮨(みえまえずし)」というオリジナルのスタイルのようです。
その心には、海や山に囲まれた豊かな風土を持つ三重県の食材を、自信を持って調理し提供するという信念が表れているように、私には感じられました。
桑名といえば「はまぐり」が有名ですが、今回、写真は撮りそびれてしまったものの、はまぐりの前菜も提供されました。温かく煮られたそのお味は格別でした。
そして、お魚以外で非常に感動したのが、霜降りの松阪牛を使った巻き寿司です。中には大葉やニンニクチップ、梅肉などが忍ばせてあり、それをおぼろ昆布で巻いたあしらいは、まさに繊細な芸術品でした。
実を言うと、私はお肉をいただく際はウェルダン(よく焼いたもの)を好むため、肉の巻き寿司には少し腰が引けてしまうところがあるのです。ですが、こちらの牛肉巻きは驚くほど柔らかく、口に入れた瞬間に肉の繊維が溶けていくようでした。肉特有の臭みも全くなく、まるでマグロと勘違いしてしまうほどの素晴らしい逸品でした。
松阪牛の巻物が、私にはあまりにも新鮮だったので特筆しました。
『極上素材』と『揺るぎない職人技』


三重県の豊かな食材が贅沢に揃っていますが、それだけでなく全国各地から選び抜かれた極上の素材も取り揃えていらっしゃるようです。マグロや白身魚、青魚に至るまで、三重県産に限定せず、全国からその時々の良質な素材を取り寄せておられます。
お米は三重県の「結びの神(ハツシモ)」という銘柄を使い、赤酢と米酢をブレンドしてシャリを作っているとのこと。
全国のブランド食材を目利きで揃えたとしても、最終的には職人の調理の腕にすべてがかかっています。どのお寿司も、丹念に職人の技が込められた至極の逸品ばかりです。
店舗情報|江戸町 すぎもと(三重県桑名市)


・店名:江戸町 すぎもと
・住所:三重県桑名市江戸町25
・電話番号:090-5007-7573
・営業時間:ランチ・ディナーともに、予約時に詳細な入店時間を確認(完全予約制)
・定休日:水曜日
・予算:ランチ ¥15,000〜19,999 / ディナー ¥20,000〜29,999
・最寄駅:JR・近鉄桑名駅から徒歩約15〜20分程度
・支払い方法:クレジットカード可、電子マネー可(QRコード決済は不可)
・予約:完全予約制
・補足:食べログ寿司百名店。名店「平和寿司」を活かしたカウンター9席の洗練された空間です。
まとめ|『食べログ評価4.0超え』を維持・食べた人を圧倒するクオリティ


『食べログ評価4.0』以上の高評価を維持する努力は、並大抵のことではないと拝察します。
もちろん、世の中には4.5以上を誇る奇跡的なお寿司屋さんもありますが、「江戸町 すぎもと」は三重県にありながら、東京をはじめ各地から人を呼び寄せるほどの実力を持っています。
一度訪れたお客さまが「次回の予約もその場でして帰りたい」と思う魅力とは、一体何なのでしょうか?
今回、私が実際に足を運んで感じたのは、お寿司をいただきながら眺めたカウンターの中で、親方である杉本さんの素材を丁寧に扱い、仕事に対する真摯な姿勢が垣間見えたことです。
そしてどの料理も、言葉では言い尽くせないほどの一流品、まさに絶品でした。
店内は清潔で高級感がありながら、同時にリラックスさせてくれる照明が印象的でした。壁に掛けられた金箔の桜の絵も、お料理の合間の箸休めとして鑑賞するには最高の逸品です。空間も含めて、本当に素晴らしかったです。
お値段は少々お高い気もしますが、提供されるお料理やサービスの内容に見合った金額設定と言えるのではないでしょうか?空間、味、そしてお値段。そのすべてにおいて、「食べログ評価4.0」以上の高評価を維持するに値する名店だと思いました。
「次回もまた行ってみたいか?」という問いには、もちろん「行きたい」と即答します!ただ、現在は半年待ち、あるいは1年以上待つことになるかもしれません。また、価格も上がっておりますので、そう頻繁に伺うことは叶いませんが、「ここぞ!」という記念日を狙ってまた予約をしたいと思います。
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