【松本ランチ】アルプスごはんの週替わり定食を実食レビュー


長野県松本市のJR松本駅から徒歩約10分ほどの街中にひっそりとお店を構える小さな食堂「アルプスごはん」。
こちらは、料理研究家・金子健一さんが営む人気のお店です。

店内はカウンターわずか8席のコンパクトな空間。
お店で出されるメニューはどれも、地元で収穫された旬の野菜や伝統的な醸造調味料を使い、素材本来の美味しさを引き出した週替わり定食を提供しています。

金子さんの作った料理を求めて足を運ぶ地元の常連客はもちろん、県外から訪れる人も少なくありません。

今回は私が実際に訪問し、人気の週替わり定食「本日のアルプスごはん」をいただきました。
看板メニューの「裏いなりコロッケ」や「つむぎやの黒カレー」をはじめ、店主・金子健一さんの経歴や料理へのこだわり、予約方法などを、実際に撮影した写真と描き起こしのスケッチイラストを交えながらご紹介します。

目次

アルプスごはん店主・金子健一さんの経歴|コピーライターから料理研究家へ


「アルプスごはん」の店主である金子健一さんは、大学卒業後、広告制作会社でコピーライターとして働く一方で、友達などに手料理を振る舞うなどして独学で料理の腕を磨きました。

その後、コピーライター養成講座で出会ったマツーラユタカさんと、フードユニット「つむぎや」を結成し、3年間勤めた会社を退職しました。

また、金子さんは、「食で人を笑顔にしたい」という思いでパン職人へ転身し、料理人としての経験も積みました。

フードユニット「つむぎや」とは?

「つむぎや」は、店舗を持たない、『食を通して人と人をつなぐ』をコンセプトに活動をするフードユニットです。

今まで以下のような精力的な活動内容があります。
・レシピ本を16冊以上出版
・「オレンジページnet」や「レタスクラブ」などでレシピを連載
・料理教室やワークショップの開催
・ケータリング活動

広告業界で鍛えた伝えるスキルを活かし、食と言葉を通じて多くのファンの心を掴みました。
「つむぎや」としての活動は現在は休止し、お二人はそれぞれ独立して活動しています。

アルプスごはんは、長野県松本の農家さんと食べる人を料理でつなぐ食堂

「食で人をつなぐ」という思いは今も変わらない

「アルプスごはん」で提供される定食は、松本や安曇野周辺の地元農家が育てた無農薬・自然栽培の野菜が贅沢に使われています。

金子さん自身も、生産者の喜びや苦労を知るために積極的に畑仕事へ参加し、お店を訪れるお客様に野菜本来の味わいを知ってほしいとの思いから、地元の生産者が育てた野菜を日々のメニューに取り入れています。

金子さんが一貫して大切にしているのは、「食を通して人と人をつなぐ」という思いです。
コピーライター時代に培った「人に思いを伝える表現力」は、現在のお店づくりにも生かされています。

料理を提供する際には、「この野菜はどの生産者さんが育てたものなのか」などと、食材の背景や生産者のストーリーを紹介してくれることもあります。こうした背景を知ることで、一皿一皿の味わいがさらに深く感じられます。

「アルプスごはん」の店内は、古材を生かした温かみのある空間で、まるで知り合いの家に招かれたような居心地の良さ。そんな心地よい場所で、農家さんと食べる人、地域と訪れる人を料理でつないでいます。美味しいと喜んでくれるお客さんがいることで、地元の農家さんを応援することにもつながっています。

「農家と食べる人」、「食材と人」、「人と人をつなぐ場」をつくり続けている、金子さんの思いが伝わってくるような食堂です。

実食レビュー|旬の野菜をふんだんに使った「本日のアルプスごはん」

「五分づき米」と「季節の味噌汁」

ここからは、2022年8月に私が実際に「アルプスごはん」へ訪問して食べた料理の実食レビューをご紹介させていただきます。

この日は、お店の看板メニューである「本日のアルプスごはん」をオーダーしました。
「本日のアルプスごはん」は、週替わりで内容が変わるお野菜中心のプレート定食です。

私たちが座ったカウンターに出された出来立ての料理は、目にも鮮やかです。
「五分づき米」と「季節の味噌汁」、白いプレートには地元の夏野菜を使った春巻きや和え物などが、色とりどりに並んでおり、一気に食欲が湧いてきました。

まずは、「季節の味噌汁」から一口。
出汁に、なすや根菜類など季節の野菜が入っています。濃厚な味噌とあいまって、素材の旨みがたっぷりと溶け込んでいて滋味深かったです。
そのあと、安曇野の合鴨農法で育てられたコシヒカリの「五分づき米」を一口いただくともちもちで甘く、いくらでも食べられてしまいそうでした。

看板メニュー【1】|旬の野菜の魅力が詰まった「おかずプレート」



いよいよ、季節の野菜が色とりどりに並んだ「おかずプレート」にお箸をつけました。

①「茄子とズッキーニの味噌田楽和え」
まずはプレート手前右から時計回りに。下は油で香ばしく揚げられた茄子、上には茹でた黄色いズッキーニに味噌田楽ソースを絡めています。口に含むと、じゅわっとした茄子の甘みとズッキーニのみずみずしさ、どちらも素材の甘さが新鮮です。


②「高野豆腐の味噌和え」
春巻きの下にある小型舟の器には高野豆腐に、香ばしいゴマと味噌を絡めたアルプスごはんの定番のおかずが盛られています。出汁の旨みと、コクのある味噌が絶妙です。


③「季節の野菜の春巻き」
「高野豆腐の味噌和え」の上には、人参やピーマン、ズッキーニ、モロヘイヤなどの夏野菜がぎっしり詰まった細長い春巻き。食べるとパリッとした皮が香ばしく、塩加減によって引き出された夏野菜の旨みが広がります。


④「きゅうりとえのきの和え物」
手前プレートの1番左は、乱切りきゅうりのシャキシャキ感と、昆布、かつお出汁、醤油で和えた、ぬめりのある茹でえのきとの食感の組み合わせも抜群です。出汁が効いた薄味の美味しい和え物でした。

⑤「黒胡椒やハーブが香る卵のオムレツ」
「にんじんと大根の千切りのビネガー和え」の両サイドには黒胡椒やハーブが香る、卵のオムレツ。まろやかな味の濃い卵の味わいで塩加減も絶妙でした。

⑥+⑦「にんじんと大根の千切りのビネガー和え」
「黒胡椒やハーブが香る、卵のオムレツ」に挟まれているのは、酸味が効いて、さっぱりして箸休めにちょうど良いにんじんと大根の千切りのビネガー和え。ミニトマトが甘くデザートのように味わえました。


⑧「きゅうりの乱切り〜赤紫色の自家製ドレッシングがけ〜」
隣には、紫キャベツや玉ねぎ、またはビーツなどを使った赤紫色の自家製ドレッシングで絡めたきゅうりの乱切り。甘酸っぱいソースときゅうりのシャキシャキ感も心地よく、すっきりとした味わいのおかずでした。


⑨「裏いなりコロッケ」
そしてプレートの真ん中は、「アルプスごはん」の名物「裏いなりコロッケ」。裏返した油揚げの中に醤油ベースの下味がついたじゃがいもや、松本一本ねぎなどを詰めてこんがり揚げたものです。ねぎのとろける甘みとじゃがいものホクホク感と、カリッと香ばしい油揚げの食感がたまらない一品でした。

一言で|「おかずプレート」の感想 

この日の料理は、食材の無駄を出さないよう工夫して調理されたもので、どれも素材の持ち味が存分に生かされた満足度の高い「おかずプレート」でした。

どれも味わい深く、野菜だけで、ここまでお腹も満たされるのだと感心しました。

看板メニュー【2】|「つむぎやの黒カレー」

「本日のアルプスごはん」と並ぶお店の看板メニューがもう一つあります。
こちらの「つむぎやの黒カレー」です。

プレートの料理をすべて食べ終えた後、少しだけ残しておいたご飯の上にこの黒カレーを追加料金300円でちょこんとかけていただきました。

たっぷり練り込まれた黒ゴマによって真っ黒になったルーの香ばしさがたまりません。カレーからはスパイスの爽やかな香りが心地よく広がります。一口食べると、じっくり煮込んだ野菜や玉ねぎの甘みも感じられ黒ゴマの香ばしさとコクが後から追いかけてくるような深い味わいのカレーでした。

辛さは控えめなので、辛いものが苦手な方でも楽しめます。締めがカレーというのもなかなか良かったです。結果、印象に残る一品となりました。

「本日のアルプスごはん」から「つむぎやの黒カレー」に至るまで、松本の夏の季節野菜をふんだんに体に取り入れて、元気をいただきました。
どれもこれも、金子さんの、食を通して人と人をつなぎたいとの思いが詰まった料理たち。
私もしっかりと松本や安曇野の大地を感じ、生産者の方の思いとつながれた気がしました。

「アルプスごはん」のメニュー・価格(2022年8月時点)

この日いただいたメニューの合計金額はこちらです。
2022年当時ということもあり、現在は価格が変わっている可能性があります。
どれも、素材の良さが際立って味わい深く、価格以上に満足度が感じられる料理でした。

・本日のアルプスごはん:1,700円(税込)
・黒カレー ちょいがけ(追加):+300円(税込)
合計:2,000円(税込)
※2022年8月訪問時の価格です。

「松本クラフト」作品が中心|店内器や道具に込められたこだわり

「アルプスごはん」の店内には、店主である金子さんの、思い入れのある道具やオブジェが並んでいます。

カウンター奥の厨房には、「大久保ハウス木工舎」の木べらをはじめとする調理器具が置かれています。気に入った器や道具は、一部店内で「お土産」として購入することもできるそうです。

料理を盛りつける器も、金子さんが出会った作家さんたちの「松本クラフト」作品を中心に使われています。器はどれも、手作りならではの温もりが感じられ、より一層ごはんが美味しく感じられました。

また、店舗の内装デザインは、古材のリメイクなどで知られる「ReBuilding Center JAPAN」が手がけたものです。使い込まれた味のある木材や、ベビーベッドをリメイクしたベンチシートなどが、店内の居心地の良さをつくり出しています。

道具や器、インテリアから内装に至るまで、「食を通して人と人をつなぎたい」といった金子さんのこだわりが店内の随所から感じられます。
食を通して、道具や器の作り手、インテリアから内装を手がけた人たちとお客さんが出会う。
まさにそんな物語が感じられる金子健一さんのお店、「アルプスごはん」です。

食で地域と未来をつなぐ|「アルプスごはん」が実践する持続可能な食卓

「アルプスごはん」は、環境や地域社会に配慮した、倫理的・持続可能な「エシカル」の実践を積極的に行うお店としても評価されています。

「顔の見える農家」から野菜を仕入れ、農家が大切に育てた食材を「丸ごと使い切る」

地元で信頼関係を築いてきた有機・自然栽培農家から食材を仕入れ、形が不揃いな規格外の野菜も進んで買い取ります。農家さんが大切に育てた野菜のなかでも捨てられてしまいそうな部分まで大切に使い切ることで、フードロス削減を実践。週替わりの定食として提供し、生産者の支援にもつなげています。

古材を使った空間づくりと地域資源の循環

前述した店内のこだわりでも触れたように、内装は「ReBuilding Center JAPAN」が手がけており、ベビーベッドの廃材や古材をリメイクしたベンチ席などが使われています。

また、料理のテイクアウトにはプラスチックではなく、抗菌作用のある信州産赤マツの「経木(きょうぎ)」を使用するなど、脱プラや地域資源の循環、持続可能な働きかけに積極的です。

未来を育てる「食の教育」と学割制度

「若い世代にも本物の野菜の美味しさを知ってもらい、健康的な食に触れてほしい」という思いから「学割」制度を導入しています。

野菜を作った農家の方の紹介と思いを伝えることで、地域全体の食への意識を高める活動にも積極的です。

このように、金子さんは「アルプスごはん」を通して、恵まれた地元の環境を未来につなぎたい、地域社会から資源の循環をつくりたいと、持続可能な社会への働きかけを積極的に実践されています。

私自身、そうした金子さんの思想に惹かれて、お店に伺いました。
店内の空間や料理、金子さんの人柄に触れ、多くの刺激を受けました。

店舗情報|アルプスごはん(Alps gohan)【長野県松本市】

最後に、アルプスごはんを訪れる際に知っておきたい実用的な情報をまとめました。
訪問時の参考にしてみてくださいね。

店舗基本情報

・店名:アルプスごはん(Alps gohan)
・公式SNS:Instagram(@alps.gohan
・住所: 長野県松本市深志3丁目7-5 栞日INN 1階
・電話番号: 0263-87-5377
・ジャンル: 定食・食堂・野菜料理・ランチ
・平均予算: 昼 1,000~1,999円
・特徴:カウンター8席。地元の無農薬や固定種野菜、伝統的な醸造調味料を使用。週替わり定食が人気。

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この記事を書いた人

ブレスのアバター ブレス ブロガー

50代の私自身の実体験を交えた「心地よい暮らしのヒント」をお届けします。
住まいは岐阜県。主なテーマは、『全国の食べ歩き』、『お取り寄せ・贈り物』です。

ドメインの「bless you1111」は『すべての方の人生に祝福を!』という意味を込めました。

このブログを訪れてくださった皆様の人生が、心地よい祝福に包まれますように!

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