
「親が亡くなった。銀行口座が止まって葬儀代が引き出せない!」
「親のキャッシュカードの暗証番号がわからず、遺産分割まで1円も動かせない。どうすれば良いの?」
親の死後に直面する『お金のトラブル』で、最も多くの人が後悔するのが「銀行口座凍結」です。
銀行は、名義人の死亡を知った瞬間に口座凍結をし、たとえ家族であっても勝手にお金を引き出すことができなくなってしまうのです。
たびたび特集される、週刊誌やネットニュースでも「葬儀費用が払えずに借金をした」という遺族の切実な声が聞こえてきます。
明日は我が身。
これらは、決して他人事ではありません。
本記事では、
・親が亡くなった後の『銀行口座凍結の仕組み』
・葬儀費用で困らないために「今からできる3つの対策」
について、
分かりやすく解説します。
いざという時に慌てないためにも、ぜひ事前に知っておきましょう。
なお、
「親が亡くなったら銀行口座はどうなるのか?」
「葬儀費用はどこから出せばいいのか」
といった疑問は、多くの人が検索している非常に多い悩みでもあります。
本記事では、こうした疑問についても分かりやすく解説しています。
ぜひ最後までご覧くださいね!
親が死んだら銀行口座は凍結される?

結論として、親が亡くなると、銀行はその情報を把握した時点で口座を即座に凍結します。
これは、預金が「遺産」となり、相続人全員の共有財産になるため、一部の親族が勝手にお金を引き出してトラブルになるのを防ぐための法的措置なのです。
、銀行側が「後からのトラブル(他の相続人からの賠償請求など)」を避けるためです。
『親の銀行口座凍結』によって、葬儀費用などの支払いで困るケースが実際に現代社会では多くあります。
口座凍結は珍しい話ではなく、多くの家庭で起きている相続トラブルの一つです。
親の口座が止まると、電気代やガス代の引き落としなど生活インフラまで一気に止まります。これが地味にキツイんです。
勝手な引き出しは違法になるリスクもあるので注意が必要!


何に注意すればいいのか?
結論から言うと、「他の相続人(兄弟など)に黙って親の口座からお金をおろすこと」が、一番注意がいります。
1. 相続人同士のトラブル(横領を疑われる)
たとえ親の葬儀代のためでも、勝手に引き出すと、後から他の兄弟などに「勝手におろして自分のポッケに入れたんじゃないか?」とよからぬ想像をされ、疑われます。
対策:引き出した時の「領収書」や「葬儀の明細」を1円単位で全て保管し、いつでも証拠を見せられるようにしておきましょう。
2. 「相続放棄」ができなくなるリスク
親に多額の借金があった場合、1円でも口座からお金をおろして使ってしまうと、法律上「相続を認めた(単純承認)」とみなされ、親の借金もすべて背負うことになってしまいます。
対策:親に借金がある可能性があるなら、凍結される前に慌てておろすのは絶対にNG!です。
3. 銀行から「詐欺罪」を疑われる可能性あり
名義人が亡くなっているのに「本人」のフリをしてATMでおろす行為は、詐欺行為とみなされるリスクがありますから辞めましょう。
対策:2019年から始まった「預貯金の払戻し制度」を使い、堂々と銀行の窓口で「葬儀代が必要なんです」と申請するのが、結果的に一番安全です。



親に借金があった場合、子供には「相続放棄(借金を返さない権利)」があります。
でも、親の預金からおろしたお金を自分のために使ったり、葬儀代以外に充てたりすると「親の財産を受け継ぐつもりがある」とみなされてしまいます。
これを法律用語で「単純承認」と言うのですが、これをしてしまうと、後から「実は数百万の借金があった!」と判明しても、もう相続放棄ができなくなって、借金を全部背負わなきゃいけなくなるんです。
そして良かれと思っておろしたお金が、家族の絆を壊す火種になることもあります。
必ず家族に一言相談し、領収書は1円も捨てずに保管しておきましょうね!
中尾彬さんの『生前整理』の事例
雑誌『週刊現代』などの終活特集では、生前に夫婦で徹底した準備をしたことで知られる俳優の中尾彬さん(2024年逝去)と池波志乃さん夫妻の、生前整理の事例が紹介されています。
中尾さんは「残された妻・志乃が困らないように」と、家財道具の処分から墓の準備、そして銀行口座の整理まで完璧に行っていたそうです。
妻を思う気持ちの表れである、素晴らしい生前整理です。
このように、生前に「資産がどの口座にいくらあるか」を明確にし、死後すぐ動かせるお金を確保しておくことが、残された家族の最大の救済になり、愛情の証にもなります。


親の死亡後に銀行口座からお金は引き出せる?
結論としては、条件付きで引き出すことは可能です。
2019年の民法改正で「遺産分割前の払戻し制度」ができました。
この制度を使えば、相続人1人でも一定額まで銀行口座の預金を引き出すことができます。
ただし、銀行窓口で手続きをする必要があり、3つの申請書などの書類が必要になります。


↓
・戸籍謄本
・本人確認書類
・銀行所定の申請書
※書類が すべて揃うには、数週間〜1ヶ月以上かかるケースもあるので注意しましょう。
口座凍結の解除はどれくらいかかる?
相続手続きが必要なため、1ヶ月〜3ヶ月程度かかるケースが一般的です。
【保存版】口座凍結解除のための、手続きと必要書類


【銀行口座凍結後の手続き(超要約)】
■ 手続きの流れ
1 銀行へ死亡連絡
→ 口座が凍結される
2 必要書類を準備
→ 戸籍謄本・印鑑証明など
3 相続人で遺産の分け方を決定
→ 遺産分割協議書を作成
4 銀行へ提出
→ 払い戻し・名義変更
■ 主な必要書類
・死亡者の戸籍謄本(出生〜死亡まで)
・相続人全員の戸籍謄本
・相続人全員の印鑑証明
・遺産分割協議書
・通帳・キャッシュカード
■急ぎでお金が必要な場合
「預貯金の仮払い制度」で一定額を先に引き出せる場合があります。
※手続きを簡単にする方法
「法定相続情報証明制度」を使うと戸籍の束の代わりになります。
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葬儀代で困らないために家族で共有・対策すべき【3つ】
葬儀費用の平均は、現代ではおよそ約110万円〜150万円とも言われています。
この大金を即座に用意するために、以下の3点を今すぐ実行してください。
共有策① ・ キャッシュカードの「暗証番号」と「保管場所」の共有
まず基本は、親が使っているメインバンクのキャッシュカードの暗証番号と、通帳の保管場所を必ず、家族間で共有しておきましょう。


親が亡くなった直後、銀行に対して『名義人が亡くなりました』と連絡する前であれば、葬儀費用の実費分程度を引き出すことは事実上可能です。
ただし、これはあくまで「葬儀代」として使うための緊急避難的な処置。
番号がわからないと、この唯一のルートが閉ざされてしまいます。
中尾彬さん・池波志乃さん夫妻の終活インタビュー記事によると、親の認知症が始まる前に「暗証番号を家族の記念日に設定し直してもらった」ことで、いざという時にスムーズに動けたという体験談がありますから参考にしたいものです
共有策② ・ 預貯金の払戻し制度を知っておく
『親の死亡後に銀行口座からお金は引き出せる?』の項目でも記載しましたが、2019年から始まった「遺産分割前の払戻し制度」を理解しておきましょう。
これにより、口座が凍結されても一定額(上限150万円など)までは引き出せるようになりました。
理由は、これまでは相続人全員のハンコがないと1円も引き出せませんでしたが、現在は「葬儀代が必要」という正当な理由があれば、単独で銀行窓口で手続きができます。
ただし、これには銀行ごとに必要書類が異なるため、事前に仕組みだけでも知っておくことが日頃より大切です。
また、「親の出生から死亡までの戸籍謄本」など、役所で集めるのに数週間かかります。


共有策③ ・葬儀費用分を「別口座」または「現金」で用意しておく
結論としては、親の口座とは別に、子供名義の口座に葬儀代相当をあらかじめ移しておくのは良い策です。
あるいは現金を金庫に保管しておくのが最も確実です。
こうすれば、銀行の凍結を気にする必要が一切なくなりますね。





生前に親からお金を預かっておくと『贈与税』を心配する人がいますが、葬儀代として預かる分には問題ありませんから。
親から預かったお金のメモを残しておけば安心ですよ。
【実際にやってみた感想】親とお金の話を切り出すコツ
私が実際にやってみた感想ですが、親にお金の話をするのは勇気がいりますが、「自分のためではなく、お母さん(お父さん)の最期をスムーズにちゃんと送り出したいから」という理由を添えるのが一番穏やかです。
親は「自分の死後、子供に迷惑をかけたくない」と思っているケースがほとんどだからです。


実際に私が親に切り出した時も、「バタバタして葬儀に時間がかかるのは避けたい」と正直に伝えたら、すんなり暗証番号と通帳の場所を教えてくれました。
終活カウンセラーが推奨するのは、お盆や正月などの親戚が集まるタイミングということです。
あるいは、芸能人の訃報などのニュースを見た時に「そういえばお母さんやお父さんの通帳や印鑑はどこ?」と自然に話題に出す方法もおすすめです。
私も、親に通帳や印鑑のありかを聞くタイミングに困ってます。
親にいきなりキャッシュカードの暗証番号は?って聞くと、親の財産を私が狙ってるみたいで怪しまれそうで。



そうですよね。
だからこそ『もしもの時に私が困らないように教えて』と、 子供があとで困るかもしれないことを親に想像してもらうように、会話を持っていくのがコツです。
まとめ:手遅れになる前に!「銀行口座」の終活を今日から始めよう
親が亡くなってからの手続きは、想像以上に精神的な負担がかかります。
その中で「お金がない」という不安が重なると、家族の仲まで不穏になってしまいかねません。
1.キャッシュカードの暗証番号を確認する
2. 預貯金の払戻し制度があることを覚えておく
3. 当面の現金を確保しておく
この3点を共有しておくだけで、いざという時の安心となり不安やバタバタとした不要な時間が激減します。
もし「もう親が亡くなっていて口座が止まってしまった!」という方は、こちらの救済記事もあわせて読んでみてください。
→ [親のスマホ・パスワード不明の救済編はこちら]


本記事で紹介した対策を一つでも実践し、みなさんの「安心」の時間を守ってくださいね。









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